研究目的と方法

研究の目的

2019年12月以降、中国湖北省武漢市に居住する者を中心に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を原因とする新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者が報告された。最初の患者の発見から半年の間に、世界中で1000万人を超える感染者と55万人を超える死亡者が報告され、世界的に公衆衛生上の非常に大きな問題として、早急かつ持続的な対策が求められている。日本では2020年4月から5月にかけての1回目の流行期が過ぎたころから、流行を抑えつつ経済的・社会的活動を再開してきた。その中でいわゆる「接待を伴う飲食店等」におけるクラスターが全国で報告された。これらのクラスター内での感染の規模や個々の従業員の感染リスクを知ることは、経済的・社会的活動とSARS-CoV-2の流行抑制を可能な限り両立させるために重要である。そこで本調査研究では、接待を伴う飲食店(ホストクラブ)を中心にインタビューやアンケート、店舗観察による疫学情報に加え、ウイルス検出・抗体検査による感染の情報を組み合わせ、感染リスクの高いと思われる集団における現状を明らかにすることを目的とした。

病原微生物検出情報(IASR) 2020年12月28日掲載
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2488-idsc/iasr-news/10081-491p04.html

研究の方法

●ホストクラブ店舗代表者へのインタビュー
各店舗の代表者から、平常時、COVID-19対応時(陽性者発生前後)の感染対策や営業状況について聴取を実施した

●店舗視察・感染対策状況の把握
店舗を訪問し、直接感染対策状況を確認、あわせて感染対策への助言を実施した

●店舗従業員(主にホスト)に対するアンケート調査
従業員個人の症状の有無、新型コロナウイルスの過去の検査状況、日ごろの生活および感染対策状況について自記式アンケート形式で調査を実施した

●店舗従業員(主にホスト)に対する検査
従業員個人に対してPCR検査による現時点での感染および抗体検査による過去の感染状況の把握を実施した

※アンケート調査や検査については、意識変容や長期的な感染状況の推移を把握することも重要と考え1か月おきに3~4回実施した